Twitterでもつぶやいたのですが、hassさん @hass0finvestor のブログで面白い記事を見つけました。
すごく勉強になったので詳しくはhassさんの記事を読んでいただければと思いますが、米国セクターETFを利用したモメンタム投資についての記事で、モメンタムの強い複数のセクターETFを組み合わせたらどうなるのか?というものです。
これまでデュアルモメンタム、加速デュアルモメンタムと運用してきましたが、いずれも保有するのは一番モメンタムの強いもの(つまり1つだけ)でした。
分散投資はフリーランチといわれますが、なぜだかモメンタム投資について分散することは考えたことがありませんでした。
分散するというアイデアをいただいたので、早速導入ができるか検討してみようと思います。
目次
使用できるインデックスファンドの確認
弊社の確定拠出年金で使用できるインデックスファンドは7種類です。
- MSCI-KOKUSAI
- TOPIX
- 新興国株
- 外国REIT
- 国内債券
- 外国債券
- 新興国債券
7種類全部のモメンタムを計測して上位3つくらいでやってみるのも面白そうだけどこの場合は現金が避難先になります。
避難先を外国債にするのであれば使えそうなのは4種類しかありません。
- MSCI-KOKUSAI
- TOPIX
- 新興国株
- 外国REIT
選択肢が少ない…。
バックテストしてみる
思ったより使用できる投資先が少なく分散の効果が薄そうなので、実際に使用できる投資信託とは異なりますが、長期間での雰囲気を探るためにPortfolio Visualizerでサクッと比べてみました。
バックテストに使用したのは以下の4つです。
- VFINX(S&P500)
- VEIEX(新興国株)
- VGSIX(米REIT)
- VUSTX(米長期債)
1.2.3.のモメンタムを計測、保有し避難先は4.になります。
なお、ADMが加速デュアルモメンタム(1,3,6ヶ月のモメンタム)、ODMがオリジナルのデュアルモメンタム(12ヶ月のモメンタム)で、続く数字が保有するファンドの数になります。
例えば、XXX-1なら1.2.3.のうち1つを保有、XXX-2なら1.2.3.のうち2つを保有します。
1998年~現在まで
1998年1月から2019年7月まではこんな感じでした。


ADMについて、ADM-1のほうが最終的なパフォーマンスは良いですが、ADM-2のほうがシャープレシオは高かったのです。
ODMについて、最終的なパフォーマンスはほとんど同じでしたが、ODM-2のほうがシャープレシオが高かったです。
モメンタム投資でも分散することでシャープレシオを高める効果はありそうですね。
2010年~現在まで
ちなみにモメンタム投資が苦戦した2010年以降はこんな感じでした。

モメンタム投資自体のパフォーマンスがよくない時期ですので保有するファンドの数に関わらずVFINXをアンダーパフォームしています。
ODMについてはほとんど差がありませんが、ADMについては分散したほうがパフォーマンスがよいですね。
まとめ
今回のバックテストに限っては、ADM-2>ADM-1>ODM-1≒OMD-2という結果になりました。
ADM, ODMどちらも分散することでリスクを減らすことはできそうです。
時間を見つけて実際に使用する投資信託を使って確かめてみようと思います。
※投資は自己責任です。